ハレトケブログ

民族研究からセールスにピボットして8億円受注。営業・社会学・文化人類学を中心に記します。

なぜ「営業」はおもしろいのか


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ビジネスにまったく関心がなかった私は些細なきっかけで、なりたくなかった「営業マン」になりました。

 

はじめは何の興味も持てなかった営業職。8年間、営業職に向き合った結果、今では「営業」は奥が深く、美しく、おもしろいなあ、と思うようになりました。

 

なぜ「営業」はおもしろいのか?

 

それは私にとって、「営業」が「売ること」ではなく「買ってもらうこと」だからです。

 

「同じじゃないか」と思われるかもしれませんが、私の中では「売る」という行為と「買ってもらう」という行為とでは、イメージが全く異なります。

 

「売る」という行為は「価格と価値をバランスさせること」。「売る」とは、商品情報と価値を提示して「国産のレモンが一つ299円か。防カビ剤も使われていないし、人件費の高い日本で栽培された新鮮なものだ。まあ、この価格は妥当だろう。」と思わせることです。つまり、商品情報と価格だけで購買を成立させる行為と捉えられます。

 

一方で「買ってもらう」行為は「顧客に『買いたくて仕方ない』と思わせること」だと思っています。

 

そこには商品情報と価格だけではないストーリーがあって、顧客にそのストーリーに乗ってみたいと思わせることが肝になります。

 

国産レモンの例でいえば、「皮ごと食べられる国産レモンでレモネード作り。初夏の午後に彼とレモネードを飲みながら些細な会話を交わして微笑む」「広島の農家が防カビ剤を使わずに安定生産するまでに努力と情熱があった。農家の伊藤さんの喜びは消費者の『おいしい』」といったストーリー。 

 

ただ国産レモンを消費するためではなく、豊かな気持ちになれるストーリーとともに消費してもらう。

 

おなじ商品でも人によって乗ってみたいストーリーはまったく異なります。顧客の価値観・性格上・社会的ポジション・年齢・性別・ファッション・季節など。様々な情報から、目の前の顧客に適したストーリーを生み出す作業が「営業」ではないでしょうか。

 

素敵なストーリーが生み出せれば、高く買ってもらえることもあるし、たくさん買ってもらえることもある。何より喜んで買ってもらえる。

 

顧客を理解し、顧客にぴったりと馴染むストーリーを生み出せたときの楽しさは言い表すことができません。

 

営業にはスピード・粘り強さ・体力といった要素が求められ、ある種のスポーツとして捉えられる側面もありますが、「綺麗に買ってもらう」ことを追究する点では芸術と捉えることもできるのではないでしょうか。

 

そう考えられるようになれば、「営業」 は本当におもしろいです。