ハレトケブログ

民族研究からセールスにピボットして8億円受注。営業・社会学・文化人類学を中心に記します。

セールス・マーケターのための文化人類学

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文化人類学という学問をご存知ですか。

 

簡単に言うと「ある組織の文化(価値観・信仰・ルール・上下関係など)をフィールドワークを通じて分析する学問」です。

 

多くの学問は研究対象から抽出されるデータを客観的に分析します。一方で、文化人類学は主に研究対象の組織の内部に入り込み観察を重ねることで、その組織に所属する人々が何をどのように考え行動しているのかを分析します。

 

研究対象が民族であれば、彼らと生活をして彼らの語りを記録し、研究対象が企業であれば、企業で実際に働き、スタッフの意思決定の仕方などを記録します。超現場主義でありながら、その現場を客観的に観察するという特殊なアプローチを持つ学問です。

 

実は、文化人類学の手法は営業やマーケティング手法として注目されています。マーケティングは調査対象から抽出される数値やアンケートというデータに基づいた需要予測がメインですが、データの背景にある価値観や、データが意味するものを推定する精度に課題があります。

 

そこで文化人類学の超現場主義的な調査手法で、その精度を上げにいくということが実践されています。例えば、セールスは顧客からヒアリングした情報に基づいて顧客のニーズを推定しますが、その推定を顧客の組織内で観察しながら確認するという作業です。実際に「ああ、具体的にこういう課題を解決したいのか」という実感が持てると同時に、ヒアリングからは想定できなかった課題やニーズを発見しやすくなります。

 

こうした文化人類学的なマーケティングが欧米企業を中心に実践され始めています。私自身も大学で学んだ文化人類学の視点で法人営業を行うことで、顧客組織をよりよく理解し、多くの受注につなげることができました。

 

文化人類学はビジネスには役に立たない、浮世離れした学問と思われがちですが、セールス・マーケティングに役立つ視点が数多くあるので是非触れてみていただきたいと思います。(以下におすすめの記事と文献を掲載しておきます)

 

keiei.proweb.jp

 

www.hitachi-systems.com

 

www.kan.co.jp

 

boxil.jp

 

身近な出来事を実例に文化人類学の視点で“あたりまえ”を揺さぶる入門書。

 

文化人類学で用いられる「エスノグラフィー」「贈与交換」等のキーワード解説。

 

多くの大学で文化人類学のゼミ用教材として用いられる入門書。
少しアカデミック寄りですが、様々な国・文化における実際のフィールドワークに触れることができます。